2021年こそが真の正念場に?
もっとも米中貿易戦争なる大騒動のあおりを受け、社運を賭けた舵取りを余儀なくされているのは、Huawei(ファーウェイ)かもしれません。
スマートフォンにとっては、致命的ともいうべき、Googleアプリもストアもモバイルサービスも使えない、厳しい制裁措置を受けています。それでも、やっぱりHuaweiのスマホはすばらしいなんて好評価を獲得してはいるものの、事態は好転するどころか、ますます怪しいほうへと向かっているよう。まだまだHuaweiは大丈夫だなんて見立てもある一方で…。
このほどTechradarは、来年がHuaweiにとって非常に深刻な節目を迎えるとする分析を伝えました。有名なリーク提供で知られるアカウントから発された情報として、どうやら次世代の5nm製造プロセスのチップセットに、Hisilicon Technologiesの開発製品を使えなくなってしまう可能性が高いみたいです。いまHuaweiのスマホのメインエンジンとなっているKirinシリーズのプロセッサは、すべてHisilicon Technologiesが開発を担い、TSMCによって製造。しかしながら、この組み合わせが、米国の制裁強化によって使えなくなってしまうんだとか。
えっ、Huaweiのスマホで、Kirinチップが使えなければ、いったいどうするの? すでに受注済みのKirin 1020チップセットくらいまでは、現行の製造ラインで供給されてくるため、最新フラッグシップモデルといわれる「Mate 40」などは影響を受けないそうです。でも、その先の「P50」シリーズからは、さてさて、どうやって作ります? 当然ながら、Qualcomm(クアルコム)製のSnapdragonプロセッサなんて、使わせてもらえないですし、Samsung(サムスン)製のExynosチップも、きっとダメでしょう。そうなると?
いまのところ、もっとも有力な候補に挙がっているのは、台湾のMediaTekが手がけるHelioシリーズのCPUだろうなんて話もあるにはあります。ただ、なにごとも本決まりではありません。それに、チップ供給先を変更したばかりのモデルって、なにかと不具合だって多いような? ハードウェアメーカーとして、純粋に高い評価も受けてきたHuaweiではありますけど、いよいよ最大の試練がやってくるのでしょうか?
なにはともあれ、気になるHuawei製品があるって人は、今年中にベストモデルを買っておくのに越したことはないかもしれません。
Source: Techradar