CES 2021は非常に変わったショーになるだろう。毎年1月にラスベガスで開催されるこの最大のテック・トレードショーは、コロナウイルスのおかげで今年はデジタル化を余儀なくされた。
通常、CESは290万平方フィートのスペースに展示物が広がる巨大なリアルイベントだ。昨年のイベントには17万1,268人が参加し、うち6,517人がメディア関係者だった。今年はオンラインのみのイベントとなり、CESを主催するConsumer Technology Association(CTA)の最高経営責任者(CEO)のGary Shapiro氏によると、例年より少ない1,000の出展者と15万人の参加者が集うことになりそう、という話だった。ただこれでも巨大なデジタル体験になるだろうから、実はこれらの数字は多くの点ではそれほど悪くはない。
さらにこれまでCESへアクセスすることがなかった人々が初めて訪れることになるだろうから、国際的な数字については伸びることになるだろうとShapiro氏はインタビューで言及していた。すでに10万人以上が参加登録を完了している。
ただ、間違いなく言えることは、非常に変わったイベントになるだろう、ということだ。
私はいつものイベント前インタビューでShapiro氏にこの件について言葉を交わした。彼は、ラスベガスの大規模なカンファレンス(もしくは一部を欠いたもの)として、ここ数年にないほどの雇用しか生み出さなかった点に触れ、CTAはデジタルへの移行で苦渋の決断をしなければならなかったと語っていた。
彼は、特にワクチンに関する進展で2022年1月の対面イベントへの期待が高まっているとも述べている。しかしCES 2021については、CTAは物理的な側面の開催を諦めざるを得ず、7月に1月11日から4日間にわたって開催されるこのショーをデジタルのみの形式で進めることを発表した。このイベントでは通常よりも短いセッションではあるが、100時間のプログラムが用意されているほか、メディアデイも開催される予定だ(ちなみに筆者はパンデミック時のクラウドコンピューティングについてのセッションを担当することになっている)。
Shapiro氏は、ホットテクノロジーとして、5Gブロードバンド・ワイヤレスネットワーク、8Kテレビ、エンタープライズテクノロジー、ヘルステック、ロボット工学、拡張現実とバーチャルリアリティ、ドローンなどを挙げた。これらすべてを把握してよい情報に当たることは今年はより困難になるかもしれないが、ここはメディアの出番かもしれない。
政治的・規制的な面では、Shapiro氏はいくつかの「黒い雰囲気」を感じているようだ。彼は、規制当局がテクノロジー企業の「王冠の宝石」を狙うのは間違いだと考えている。彼は「欧州の規制当局や、米国企業を痛めつけようとするその他の人々にとって、これは猫じゃらしのようなものだ。米国の多くの従業員、株主、年金基金がこれらの企業に依存している。彼らは株式市場を安定させている」と見解を示している。
ということで、ここからは彼のインタビューを全文書き起こししてお伝えしたい。
(次につづく)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】
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