アップルが拡張現実(AR)と仮想現実(VR)機能を兼ねそなえたMR(複合現実)ヘッドセットをまもなく発表すると噂されるなか、同社がMeta社のAR広報担当者を採用したと伝えられています。
これはアップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者が、自らのニュースレター「Power On」最新号にて報じていること。それによるとアップルはMeta社のコミュニケーション・広報責任者であるAndrea Schubert氏をARへの取組みのために雇ったとのことです。
以前からGurman氏はアップルのMRヘッドセットについて、何度も情報を発信してきました。最近では本製品がゲーミング、メディア消費、コミュニケーションという3つの「キラー」機能に重点を置いた製品になる見通しと報じたこともあり。また昨年にはアップルのARデバイスには2つの戦略があり、1つは従来型のAR/VRヘッドセットであり、もう1つは軽量なARメガネだと述べていました。
また2つの8Kディスプレイを搭載するため、上級ユーザー向けの高価な製品になるとの予想も有力となっています。また有名アナリストMing-Chi Kuo氏は、手の細かな動きを検出してジェスチャーも識別できる高度な3Dセンサーが搭載されると伝えていました。
さらにKuo氏は当初、本製品はiPhoneに大きく依存すると述べていたものの、最近では近くにiPhoneやMacがなくても動作できる高度なチップが搭載されると予想を改めています。ほかKuo氏は、第1世代ヘッドセットの重さは約300~400gになるとしつつ、早くも第2世代製品を計画中だとの見解を示していました。
アップル製MRヘッドセットの発表時期は2022年内との予想が主流となっていますが、発表から発売までかなり時間がかかるとの説もあります。それでも大半の情報源は、本製品が2022年後半に発売されるとの見通しで一致しつつあります。
もちろんアップル社内や製造に関わるサプライチェーンの事情は流動的であり、いつ延期ないしご破算になってもおかしくはありません。とはいえ、アップルがOculus QuestなどAR製品を扱ってきた経験あるMeta社の広報を採用したことで、同社が本格的に発売の準備を始めた可能性は高まったと言えそうです。
Source:Bloomberg
via:9to5Mac