10~16年程前に製造販売されたホンダ車に乗っている人は、ナビ画面のカレンダー表示が約20年前に戻っていることに気づいたかも知れません。また日付だけでなく時間帯設定もズレていると報告する例も発生しています。
問題が発生しているのは米国・カナダおよび英国で販売されたホンダおよびアキュラの一部車種が搭載するGPSナビゲーションシステムで、かつて世間を賑わせた2000年問題のようにカレンダーの日付が100年戻るのではなく約20年だけ戻っているのが特徴です。
ホンダオーナーの掲示板への書き込みでは、GPSのカレンダーがちょうど1024週間前に戻っていることが指摘されています。GPSの日付システムは最も古いものでは1980年1月6日を基準日として、1024週(19.7年)後の1999年8月21日にロールオーバー、つまり日付が戻る現象が発生しました。また2019年4月6日には2度目のロールオーバーを経ています。なお基準日は機器が搭載するプログラムによって異なります。
そして、GPSナビのカレンダー処理部分がロールオーバーを考慮していなければ(そのプログラムの内部処理にもよるものの)、いつかどこかの時点でカレンダー表示が1024週前に戻ってしまう可能性があります。
なお、自動車情報メディアJalopnikによると、ホンダでは過去にも1999~2004年式の一部車種で、2007年にGPSナビの日付が1998年になってしまったことがありました。さらに最新の同様事例は2021年にも発生しており、いずれも1024週前に日付が戻っていたとされます。
今回の問題に関してCR-Vオーナー向け掲示板に寄せられた情報では、米国のホンダは「不具合が2022年1月から8月にかけて発生する可能性があり、その後自動的に修正される」と説明しているとのこと。一方英国のホンダは「技術部門が解決に取り組んでおり、修正が可能になった時点で認定ディーラーにサービス速報を出す」とのことで、ディーラーから各顧客に修正の通知が行くようになる模様です。
ちなみに、日本国内ではSNSを見渡す限り、今回はホンダ車のカーナビの日付に関する不具合は確認できていませんが、GPSのロールオーバーは不具合はわりとポピュラーなようで、過去にはホンダ車に限らず、また純正社外を問わずGPSロールオーバーによる日付不具合の発生が報告されています。
Source:Drive Accord
via:Jalopnik