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「PayPay STEP」が7月1日リニューアル。いったいどう変わる?

沿って mobilephones 13/01/2023 588 ビュー

2021年7月1日にリニューアルする「PayPay STEP」。どう変わるのでしょうか?

PayPayボーナスが還元される「PayPay STEP」とは?

PayPayで支払いをすると、ポイントとしての“PayPayボーナス”が戻ってきます。友だちに送金したり、出金はできませんが、いつものお買い物には利用できるお金に近い存在です。

このPayPayボーナスの付与率をアップしてくれるのが、利用特典の「PayPay STEP」。決済回数や利用金額の条件を達成することで、通常0.5%のPayPayボーナス付与率が、1%や1.5%になったりします。

2021年6月30日までの「PayPay STEP」の達成条件

基本付与分0.5%
100円以上の決済回数50回以上+0.5%
利用金額10万円以上+0.5%
合計最大1.5%

上記がこれまでの付与率アップの条件です(例外的に、Yahoo! JAPANの対象サービスのみ基本付与が1%となり合計最大2%となります)。正直、ハードルは高いのですが、全く達成できないことはありませんでした。筆者は利用金額10万円以上を達成し、これまでに5回、1%の付与率にアップしていました。

リニューアル後の「PayPay STEP」、その中身は?

この条件が2021年7月1日からリニューアルされます。条件のハードルはこれまでに比べて下がるのですが、合わせ技になっていて、PayPayやYahoo!にどっぷり染まらないと、付与率アップが望めないようになっています。

2021年7月1日からの「PayPay STEP」の達成条件

基本付与分0.5%
[1]300円以上の決済回数30回および決済金額5万円以上+0.5%
[2]グループのサービスを3つ利用[3]Yahoo!プレミアム会員の登録[4]PayPayアカウントとYahoo! JAPAN IDの連携[1]~[4]の全条件達成+0.5%
合計最大1.5%

最大の合計付与率は1.5%と、以前と同じに見えますが、その中身は大きく変わります。

「PayPay STEP」が7月1日リニューアル。いったいどう変わる?

まず[1]の部分ですが、決済回数はこれまでの50回から30回に、決済金額はこれまでの10万円以上から5万円以上とハードルが下がります。一見すると達成しやすくなったように見えますが、これは両方達成すると+0.5%なのです。かつ、決済の最低金額は100円から300円へと上がっています。

カウントされる最低金額がアップ。特定サービスの利用も必要

筆者の友人に、ローソンのマチカフェで100円のコーヒーSサイズを朝夕に買うことで、決済回数50回を達成していた人がいます。しかし最低金額が300円に上がったことで、この方法が使えなくなってしまいました。

身近なコンビニの100円のコーヒーだから毎日でも買えたのに、300円以上となるとコンビニではなくカフェのコーヒーを選びたくなるし、とはいえドトールのブレンドコーヒーはLサイズでないと300円を超えないしで、毎日のルーティンで300円を使うのは難しいかもしれません。

そしてさらに+0.5%を獲得して1.5%の付与率にするためには、[1]の条件を含め、[2][3][4]と4つの条件を全部クリアしなければなりません。全クリアで「ゴールドメダル」が獲得でき、PayPay利用時の還元特典が1.5%になり、PayPayモールやYahoo!ショッピングの買い物で得られる付与率も変わってきます。

[4]のPayPayアカウントとYahoo! JAPAN IDの連携は一度、設定すればいいので簡単。[3]のYahoo!プレミアム会員の加入は、すでに入っている人なら問題ないかと思いますが、改めて加入するとなるとハードルは高そうです。

また、筆者が懸念するのは[2]の「グループのサービスを3つ利用」で、これは体感としてなかなかに難しいです。PayPayモールまたはYahoo!ショッピング、PayPayフリマまたはヤフオク!、Yahoo!トラベル、ebookjapan、LOHACO by ASKULの中で、3つのサービスを利用しなければいけないのです。

この[2]はこれまでも、PayPayモールの還元率を+2%上げるための条件となっていましたが、筆者は一度もクリアできたことがありません。PayPayモールはよく利用するのですが、それ以外のサービスには手が出なかったというのが正直なところです。付与率アップを狙うなら、リニューアル後はPayPay周辺のサービスを積極的に使う必要があります。

1.5%還元でも意外と戻ってくるPayPayボーナスは少ない

と、ここまで熱く語ってきましたが、冷静に考えると、仮に[1]の条件を達成してPayPayの付与率が0.5%アップしたとしても(計1%)、翌月5万円利用したとして得するのは500円です。これまで筆者は頑張って10万円を利用し、1%の付与率には何回かなりましたが、これを達成して翌月にまた10万円を使ったとしても、得するのは1,000円というところ。

筆者はこれまで、この1,000円を得するために家電をまとめ買いしたり、友だちの誕生日プレゼントをPayPayモールで選んだり、PayPayが使えるお店でまとめ払いして友だちからお金をもらったりと、様々な努力をしてきました。

再び冷静に考えると、努力に対してリターンが少ないような気もします。なぜここまでやってしまうのか。それはPayPayを利用した時のアクションのせいかもしれません。

PayPayを利用した人ならわかると思いますが、買い物をした時に花吹雪が舞ってPayPayボーナスがいくら戻ってきたかが表示されます。まずこの演出が気持ちを高揚させます。なのに表示される金額が1桁だと、どうにも物足らない感じなのです。

筆者は近所のスーパーでPayPayが利用できるので、日々の買い物にPayPayを利用していますが、買い物をして2桁の金額のバックがあると、かなり得した感じがして満足できるのです。実際には数円や十数円の違いでしかないのですが、この花吹雪の演出にまどわされているのかもしれません。

それにこの「PayPay STEP」に関しても、支払い回数や支払い金額が一定数になると、支払後の画面に応援メッセージが表示されます。人間、応援されたら頑張りたくなるもの。ますます達成したくなって、PayPay加盟店では必ずPayPayで支払ってしまうというわけです。他の決済方法の方が得だったとしても……。もうまんまとしてやられている感じです。

ということで筆者は、今月すでに支払い回数25回、支払金額は5万円を超えてしまいました。この調子で利用していれば、7月1日以降からの「PayPay STEP」でも、なんとか付与率1%がキープできそうです。

「PayPay STEP」の変更点まとめ

今回の「PayPay STEP」の変更点をまとめると以下のようになります。

変更点1のヤフーカードを利用した場合の特典がなくなってしまったことは衝撃。また、変更点の画像を見ると、変更点3において、PayPayモールやYahoo!ショッピングなど、対象サービスを利用した時の特典が微妙に変わっているのがわかります。

PayPayでは2021年7月1日から7月25日まで、抽選で最大全額が戻ってくる「夏のPayPay祭」を開催。家電量販店やグルメ、ネットショッピングなどでも最大5%が戻ってくるので、「PayPay STEP」の条件達成を狙う人は上手に活用していきましょう。

【お詫びと訂正】初出時、PayPayステップの還元率の計算に誤りがあったため、該当部を修正しました(2021年6月30日 15:00)

綿谷禎子

わたたにさちこ

情報誌の編集部から編集プロダクションを経てフリーランスのライターに。現在は小学館発行のビジネス情報誌「DIME」を中心に、企業のオウンドメディアや情報サイトなどで幅広く執筆。生活情報サイト「All About」のガイドも務める。自称、キャッシュレスクイーン。スマホ決済や電子マネー、クレジットカード、ポイント、通信費節約などのジャンルのほか、趣味の文具や手帳の記事も手がける。

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