有名人はツラいよ。
億万長者のイーロン・マスクはプライベートジェットで世界を移動をしますが、それを追跡するボットを作った19歳の青年が、当のイーロンから差し止め料を提案された、というお話です。
12万人近くがフォローしている追跡アカウント
自家用機の離着陸を自動でつぶやくツイッター用アカウント「Elon Musk's Jet」を作ったのは、ジャック・スウィーニー氏。彼はビル・ゲイツやジェフ・ベゾスなどの著名人を追跡するアカウントを全部で15作っています。イーロン・マスクの追跡アカウントは最も人気で、執筆時のフォロワーは11万9800人もいました。
ツイートはたとえばこんな感じ。
イーロン「こりゃヤバい」
このボットを知ったイーロンは、深夜12時13分、スウィーニー氏にメッセージを贈ります。
といったやり取りがさらに続き、イーロンはこのボットが「いくら稼いでいるのか?」と尋ねます。そしてスウィーニー氏はこう答えました。
と申し出てきたのでした。しかしスウィーニー氏は強気に出ます。
現在はここでやり取りが止まっています。それにスウィーニー氏は今でもアカウントを運営しているのを見るに、交渉が進んでいないことが分かります。
ですがスウィーニー氏はそれでも不満ではないご様子。なぜならこのやり取りが知れわたったおかげでフォロワー数が爆増し、さらにはコーディングの勉強になった上、憧れのイーロンとメッセージがやり取りが出来ただけでなく、UberJetsでアプリ開発のパートをしないか? という仕事のオファーまで来たんですって。
離着陸の情報はどこから?
ボットは「ADS-B(放送型自動従属監視)」という衛星測位システムからのデータを拾っています。普通なら連邦航空局が公開している情報を元にするのですが、イーロン・マスクなどの著名人のデータは、本人たちの申し出により非公開にするよう制限されています。なので、抜け道を探って違う方法を取った…というワケ。
この情報を解析するのは複雑らしいのですが、ボットはプログラミングにより、航空官署の飛行計画と照らし合わせて表示するようになっているのです。
末恐ろしい19歳
こうした方法は、父親が航空業界に努めており、子供の頃から飛行機の追跡が趣味だった彼だからこそできる技。それを説明されたイーロンは驚き、「航空交通管制は原始的なんだな」と感想を漏らしたそうな。
メッセージのやり取りは一旦止まっていますが、スウィーニー氏は金銭の代わりにイーロンの会社でのインターンシップを希望したとのこと。だけどまだ返答がないことについて、「ハワイで休暇中なのを追跡しているから平気ですよ」と話しています。ジャック・スウィーニー…恐ろしい子ッ!
Source: Twitter, FAA via protocol via INTERESTING ENGINEERING