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【au20周年】デザインも機能も個性派揃い 時代を先取った多彩なauケータイたち

沿って mobilephones 16/01/2023 600 ビュー

2020年7月、auは20周年を迎えた。

テクノロジーの進化やライフスタイルの変化にあわせて、ケータイにはさまざまな機能が盛り込まれるようになったが、auではこの20年の歴史のなかで特徴的な機能を搭載した多彩なモデルを積極的に発売してきた。

そこで今回は、これまで発売されてきたauオリジナルモデルからTIME & SPACE編集部が音楽、タフネス、デザインなど、キーワードごとに、先進的でインパクトの大きかったモデルを選出してみた。

今見ても新鮮なもの、懐かしいもの、ちょっと奇抜すぎ(?)なものまで、いつの時代も先端を駆け抜けているauの多彩なケータイたちを紹介する。

ちなみに初期のケータイの機種名には末尾に「S」や「T」、「CA」などのアルファベットが付いているが、これはメーカー名を表したもの。「S」はソニー製、「T」は東芝製、「CA」はCASIO製ということだ。ほかにも「SA=三洋電機」「H=日立製作所」「P=パナソニック」「DE=デンソー」「K=京セラ」などがある。

まずは音楽プレーヤーの機能を盛り込んだケータイから。現在のAndroidスマホのような大容量メモリーカードの外付けやサブスクリプションの音楽配信サービスも一般的ではなかった2000年に、auはいち早く音楽プレーヤー機能を持ったケータイを発表した。

その後も、電子音で曲を再現した「着メロ」が全盛のなか、CD音源で曲の一部が聴ける「着うた」サービスから、2004年にはフルコーラスで聴くことができる「着うたフル」へと進化させた。auはケータイの機能とサービスの両面から、音楽カルチャーと深く結びついてきたのだ。

ちなみにこちらは2005年1月au総合カタログの冒頭。この時代はどの機種も音楽プレイヤーとしての特色を強く打ち出しているのがわかる。一方では楽曲をまるごと1曲ダウンロードできる「着うたフル」のサービスが2004年から始まり、「ケータイで音楽を聴く」スタイルが広まっていった。

2000年、au誕生後に発表されたラインナップからの1台。PC経由あるいはCDプレーヤーから直接、音源を取り入れることができるほか、ソニーオリジナルの小型メモリーカード「メモリースティック」を搭載することで、当時のウォークマンと音楽データを共有することができるなど、本格的に音楽プレーヤーとの融合が図られた1台だ。

国内のケータイとして初めてHDDを内蔵したモデル。容量4GBの超小型HDDには、約2,000曲の音楽を保存することができた。2006年に登場した、PCとケータイ向けの総合音楽サービスLISMO(リスモ)」にも対応。

ケータイの多機能化が当たり前になっていた2008年に、新しいミュージックスタイルを提案する1台として発売。カメラもGPSも省き、幅44×高さ75×厚さ18mmのスーパーコンパクトボディを実現。「着うたフル」がさらに進化した320kbpsの高音質サービス「EZ着うたフルプラス」に対応していた。

ケータイに初めて耐水・耐衝撃機能を搭載し、無骨でタフなキャラクターを打ち出したのがauとCASIOよる「タフネスケータイ」。その後、通称「Gショックケータイ」と呼ばれ、アウトドアの過酷な環境で使用できるケータイを待ち望んでいた人たちにはもちろん、そのコンセプトや、ひと目見てタフネスさが伝わるデザインの“かっこよさ"に共感した人々へも広く受け入れられていった。

ケータイとして初めて耐水性能と耐衝撃性能を搭載した、「G'zOne」シリーズの初号機。濡れた手で持って通話可能なうえ、水道で軽く水洗いできて、うっかり水に落としても使える。本体前面はマグネシウム合金ボディ、上部下部ケースにウレタンカバー、液晶保護に円形のウレタンベゼルを採用。タフネスケータイはここから始まった。

タフネスケータイにカラー液晶を搭載。当初のコンセプトをさらに進めて、G-SHOCKを担当したデザイナーがデザインを手がけた。受話口・マイク部分・背面スピーカーなどには、塵埃・浸水を防止するメタルメッシュを採用。ディスプレイの周囲はチタンで補強されている。

【au20周年】デザインも機能も個性派揃い 時代を先取った多彩なauケータイたち

折りたたみでありつつ、JIS保護等級7(今でいうIPX7相当)の耐水性能と電子コンパスを備えた高機能タフネスケータイ。本体先端のフックのように見えるパーツは「プロテクター」。付属の六角レンチで、カタログ画像の左下に掲載されているように3パターンに付け替えることができた。

ケータイの機能が日進月歩で進化するなか、それまであまり注目されていなかった「デザイン」に切り込んでいったのもauである。

「au Design project」は、国内外の有名プロダクトデザイナーやアーティストとともに、ユーザーの気分や楽しさといった感覚に働きかけるようなデザインをコンセプトとして掲げ、いくつもの名機を輩出。単なるツールとしての通信端末でなく、ときどきのカルチャーを反映したプロダクトとして認知されるきっかけをつくった。また、人気アーティストや人気スポーツチームなどとのコラボレーションも積極的に取り組み、個性的なモデルが多数登場した。

auユーザーでなくても、auの代表的なケータイとしてまず頭に浮かぶのが、この「INFOBAR」のNISHIKIGOIカラーという人も多いのではないだろうか。国内外のプロダクトデザイナーやアーティストとともにさまざまなモデルを打ち出し、ケータイのデザインに変革をもたらした「au Design project」最初の製品だ。

プロダクトデザイナー・深澤直人氏によるINFOBARシリーズはとくに人気を集め、2017年までに7つのモデルを発売する人気シリーズとなった。

「cassis mousse」「vanilla beans」「mango pudding」というカラーバリエーションに、70年代からキュートな画風で人気のイラストレーター・水森亜土氏デザインの待受画像をプリセット。自由に貼ってデコれるオリジナルシールも付属した。当時は、ジュニア向けケータイとしても人気を呼んだ。

自分のケータイのデザインを別売りのパーツでカスタマイズできる「フルチェンケータイ」。ファッションブランドやプロ野球チーム、企業など、さまざまなコラボレーションモデルが発売された。また、メニューデザインや操作画面などをダウンロードして変えられる「ナカチェン」も合わせてトータルコーディネートが可能だった。

2000年のau誕生時、カメラ付きケータイは非常に珍しいものであった。ケータイの機能は通話とメール、簡単なインターネットでの情報閲覧という時代に、auはケータイに「外付け」して撮影できる専用カメラ「PashaPa」を発売した。当初、「ケータイでの写真撮影」はすぐには受け入れられなかったが、その後の「フォトメール」(写メール®/写メ)の大流行で、あっという間にカメラは欠かせない機能に。いかに画素数が多く、美しい写真や映像が撮れるかに各社しのぎを削る時代へと突入した。

現在、最新の「iPhone 11」のカメラが1,200万画素であることを念頭に置きつつ、当時のモデル紹介をお楽しみいただきたい。

カメラ付きケータイがまだ珍しかった2000年に、手持ちのケータイの充電端子に接続することで「カメラ付き」にできる「外付けデジタルカメラ」が、auから発売された。カメラとしてのスペックは10万画素・256色。ここから急速にカメラの性能は進化していく。

CASIOのカメラブランド「EXILIM(エクシリム)」の名を冠した、カメラ機能重視モデル。解像度は当時、auのなかでは最高の810万画素。バッテリー側で大きく目立つレンズが、そのカメラ機能へのこだわりを強調している。

日本初のハイビジョンカメラを搭載。HDMI端子を持ち、外部のモニターにつなげばハイビジョン映像の再生も可能だった。そして、映像にこだわった撮影スタイルも独特! 当時はケータイを開いた状態で、縦持ちで撮影するのが一般的だったが、下の写真(2009年7月のカタログより)のようにデジタルビデオカメラと同じ横持ちで撮影するスタイルを提案した。

なお、「Wooo(ウー)」という名称は日立製作所のテレビなどのブランド名。当時、東芝「REGZA(レグザ)」やソニー「BRAVIA(ブラビア)」などの名を持つケータイは多かった。シャープ「AQUOS」は依然現役だ。

スライド式のケータイながら、防水機能を持つのは世界初。そして、ソニーの世界的なデジカメブランド「Cyber-shot」の名を冠し、解像度は1,210万画素というから、今のスマホの高機能カメラともさほどの遜色はない。裏面のレンズカバーを引き下げればカメラが起動する仕組みを採用。カメラ特化型ケータイは、ムービーでもスチールでもフォルムや使用スタイルもカメラに近づき、それも大きな個性となった。

ケータイは誕生以来、通話にとどまることなく、さまざまな機能や新発明を取り込んで大きく進化してきた。どんなことができればケータイはもっと便利に、おもしろくなるか。auが発表してきた独自路線の個性派ケータイを紹介しよう。

縦に開くといつものケータイ、横に開くとワンセグ放送やLISMOのビデオクリップを見慣れた横長のワイド画面で楽しめるという画期的な機構を実現。縦/横両開きのために搭載したヒンジは、アクセントとしてあえて目立たせているのだ。

名刺サイズのコンパクトボディで、ランニングやウォーキングなどの際にずっと身につけていられる、スポーツ特化型端末。かつてauが提供した「au Smart Sports」サービスと連携し、運動量や消費カロリーなどを計算して記録するなど、現在のスマートウォッチのような役割を果たす1台だった。

国内初! 縦と横の持ち方をセンサーが感知して、自動的にキー表示を「QWERTYキー」と「10キー」に変更。また、スライドキーを収納すれば「タッチパネル」でも操作でき、読書を快適に楽しむことをイメージした1台だった。ちなみに、辞書19冊をプリインストールしていた。

電源オン・オフ、通話・切、テンキーに呼び出し音量切替、電話番号登録は最大3件まで、搭載していた機能は以上。徐々にスマホへと移行するなか現れた、究極のシンプルケータイだった。

20年前に産声をあげたそのときから、常に時代の要望を先取り、個性的なケータイや実験的なモデルを発表し続けてきたau。時代はケータイからスマホへと移り変わったが、プロダクトへの思いや精神はより進化し、洗練され、そのコンセプトや機能にしっかりと受け継がれている。最後に、現在ラインナップされているauの個性的なモデルを紹介する。

「auといえばデザイン」というイメージを決定づけた「au Design project」第1弾モデル「INFOBAR」の発売15周年を記念し、フィーチャーフォンで発売。デザインは初代からINFOBARシリーズを手がけてきた深澤直人氏。発売にあわせて開催されたファンミーティングも盛況で、ただの道具を超えたINFOBAR人気の根強さを明らかにしてくれた。

「G'zOne」シリーズのDNAを受け継ぐ、京セラ製のタフネススマホ。2014年の「TORQUE G01」から数えて4代目。堅牢性や耐衝撃性、耐海水に低温での動作保証など、山や海のプロはもちろん、多くのアウトドアファンにも愛される1台。コンセプトや機能だけでなく、デザインも含めて現在のスマホのなかでとくに個性的なシリーズになっており、「TORQUEじゃなきゃダメ!」というコアなファンも多い。

auは、2006年から「ジュニアケータイ」の名でキッズ向けケータイに積極的に取り組み、進化させてきた。2010年に発売したキッズ向けケータイ「mamorino」シリーズの最新版、2019年発売のこちらが「mamorino 5」。セコムのGPSによる位置情報・現場急行サービス「ココセコム」と連動し、もしものときにも親子が安心できる機能が搭載されている。また、子どもの居場所を親に通知したり、塾や習いごとの時間をアラームで教えてくれたり、親の心配も子どものうっかりもクリアにしてくれる機能が満載だ。

日本ではauのみで発売されたサムスン「Galaxy Fold SCV44」は、フォルダブル(折りたたみ可能)ディスプレイを搭載。閉じた状態では約4.6インチのスリムなスマホとして使用でき、開けば約7.3インチという大画面。3分割して3つのアプリを同時使用できるだけでなく、動画系コンテンツも大迫力で楽しめる。高価なモデルだが、日本初となる「美しい有機ELディスプレイが折りたためる」という個性的な機能は大きな話題となった。

画面約6.7インチのスマホを化粧品のコンパクトケースのように折りたたみ可能。ポケットやバッグにすっきり収まり、持ち運びもラクラク。また、ディスプレイの角度を自由な位置で留めることができ自立するので、スマホスタンドや三脚がなくてもハンズフリーでのビデオ通話やセルフィーにも役立つ。扱いやすいサイズなので、女性からも高い支持を集めている。

auのケータイは、「電話」に少しずつ新しい機能を追加してきた。その進化の過程で、ときに名作を生み出したり、またときには少し時代を先読みしすぎてしまったり……。しかし、多彩なモデルに共通しているのは、どれも「ワクワクする未来を予感させる」ということ。

5Gのスマホ時代となって、ARやVRが楽しめたり、決済がぐっと便利になったり、さまざまな機器と連携したり、もっとワクワクする未来はもう始まっている。21年目からのauにも、ぜひ期待してほしい。

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