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IBMとサムスン電子が半導体の飛躍的な進歩を発表

沿って mobilephones 20/08/2022 699 ビュー

IBMとサムスン電子が半導体の飛躍的な進歩を発表

IBMとサムスン電子は、新しい垂直型トランジスター・アーキテクチャーを利用した、半導体設計における飛躍的な進歩について共同で発表した。

このアーキテクチャーは、ナノシート以降の微細化に向けた道筋を示すもので、微細化されたFin Field-Effect Transistor(finFET)と比較し、エネルギー使用量を85%削減できる可能性があるという。

世界的な半導体不足により、半導体チップの研究開発への投資の必要性、また、コンピューターから家電、通信機器、交通・運輸、重要インフラに至るあらゆる所で、チップの重要性が浮き彫りになっている。

今回のイノベーションに対する共創的アプローチにより、Albany Nanotech Complexは、半導体研究とイノベーション創出に向けたパートナーシップの世界的な本拠地となり、半導体製造の需要への対応と世界のチップ産業の成長を支える。

今回発表された垂直型トランジスターのブレークスルーは、以下のような大幅な改善を実現するための、半導体業界における継続的な取り組みを後押しするという。

・ナノシートを超える半導体デバイスのスケーリングを可能にするデバイスアーキテクチャー・1週間以上充電しなくても済む携帯電話のバッテリー・クリプトマイニングやデータの暗号化といった、大量の電力を必要とするプロセスにおける、電力消費の大幅な削減や二酸化炭素排出量の減少・モノのインターネット(IoT)やエッジデバイスといった消費電力の少ない機器の、海洋ブイ、自律走行車、宇宙船など、これまでより広範囲で多様な環境での活用の促進

IBM Researchのハイブリッドクラウド&システム担当バイス・プレジデントのムケシュ・カレ(Mukesh Khare)氏は、次のように述べている。

「本日の技術的な発表は、社会に進歩をもたらし、生活やビジネスを向上させ、環境負荷軽減に寄与するイノベーションを提供し続ける方法を、慣習にとらわれずに再考するための取り組みについてです。現在、業界が直面している様々な制約の中で、IBMとサムスンは、半導体設計における共同のイノベーションと、我々が共に追求する『ハードテック』に対するコミットメントを示しています。」

IBMとサムスン電子が半導体の飛躍的な進歩を発表

高密度に集積されたICチップに搭載されるトランジスターの数が2年ごとに約2倍になるという「ムーアの法則」は、限界へと急速に近づいている。つまり、限られた面積の中にトランジスターを詰め込み続けるにはスペースが足りなくなってきているということ。

これまでのトランジスターは、半導体の表面に平らに形成され、電流が横方向に流れるように作られていた。IBMとサムスンは、新しいVertical Transport Field Effect Transistor(VTFET)によって、チップの表面に垂直に形成され、電流が上下に流れるトランジスターの実現に成功した。

VTFET形成プロセスは、ムーアの法則による限界に挑み、チップの設計者が限られたスペースにより多くのトランジスタを詰め込もうとする中で生じる、性能に関する様々な障壁を解消するもの。

また、トランジスターの接続点を見直し、より大きな電流を、損失を低減して流すことも可能にする。この新設計は、他の技術候補である微細finFETと比較して、パフォーマンスの2倍改善、または、エネルギー電力使用量の85%削減を目指している。

最近では、IBMは2nmチップ技術のブレークスルーを発表し、指の爪ほどのスペースに最大500億個のトランジスターを搭載できるようになった。VTFETのイノベーションは、ムーアの法則の継続につながる、全く新しい次元に焦点を当てている。

Albany Nanotech Complex発のイノベーションは、しばしば商用化に直結。両社は、チップの開発ライフサイクルの最終段階として、サムスンがIBMの5nmノードのチップを製造することも発表した。

これらのチップは、IBM自身のサーバー・プラットフォームに使用されることが見込まれている。2018年にサムスンがIBMの7nmチップを製造すると発表した後、今年初めにIBM Power10ファミリーのサーバーに搭載されるようになった。同じく今年発表されたIBM Telumプロセッサーも同様に、IBMの設計を用いてサムスンが製造している。

半導体においてIBMがこれまでに成し遂げてきた歴史的なブレイクスルーには、7nmおよび5nmプロセス技術の初の実装、High-kメタルゲート技術、SiGeチャネルトランジスター、シングルセルDRAM、デナードスケーリング則、化学増幅フォトレジスト、銅多層配線、Silicon on Insulator技術、マルチコア・マイクロプロセッサー、エンベデッドDRAM、3Dチップスタッキングなどがある。

関連情報:https://newsroom.ibm.com/2021-12-14-IBM-and-Samsung-Unveil-Semiconductor-Breakthrough-That-Defies-Conventional-Design

構成/DIME編集部

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