プロバレーボール・サムスン火災所属ののキム・インヒョク選手(左)とBJジェンミさん(画像提供:wowkorea)
新年早々インフルエンサーや有名バレーボール選手らが自死を選択する悲報が相次いでいる。彼らは生前、無分別なインターネットの書き込みに苦痛を訴えていた。これに関して、世論では悪質な書き込みをした人を処罰すべきだという指摘が相次いでいる。プロバレーボール・サムスン火災所属ののキム・インヒョク選手が今月4日、自宅で遺体で発見された。1995年生まれのキム・インヒョク選手はまだ28歳だった。警察は、キム・インヒョク選手の死亡について、「他殺など、犯罪の可能性は低い」と結論づけた。キム・インヒョク選手は昨年、SNSを通じて悪質な書き込みによる苦痛を吐露していた。当時彼は「10年以上にわたって誤解や差別を受けてきましたが、もう疲れました。数年間私を苦しめてきた悪質な書き込みはもうやめてください。耐え難いです」と訴え、「化粧をしたこともないし、男性が好きでもないし、彼女もいたし、AV俳優もしていない」、「マスカラもしていないし、アイメイクもしていない。化粧水はつけていたけど、これも化粧だと言うなら認めるからやめてほしい」と訴えていた。インターネット放送のBJジェンミさんも、悪質な書き込みや噂に苦しんだ末にうつ病になり、これが自死選択の原因になった。自身をBJジェンミさんの叔父だと明かした人はインターネットコミュニティの掲示板に「どうか故人を侮辱するようなことはしないでほしい」と語り、「遺族にも友達にとっても、あまりにもつらいこと」と強調した。2019年、個人放送プラットフォームを通じてインターネット放送を始めたBJジェンミさんは同年、放送の途中で男性嫌悪のジェスチャーをしたという理由で激しい批判を受けた。その後BJジェンミさんは謝罪したが、その後も男性ユーチューバーからの攻撃を受け続け、放送を休止していた。結果的に28歳のキム・インヒョク選手とBJジェンミさんを極度のストレス状況に追い込んだのは、ネットユーザーらの悪質な書き込みだった。これに対し、悪質な書き込みをする人を法により処罰すべきだという声が高まっている。韓国の現行法上、悪質な書き込みは情報通信網法違反、名誉毀損(きそん)と侮辱罪などで民事・刑事上の処罰を受ける。「情報通信網利用促進および情報保護などに関する法律」第70条によると、他人を誹謗する目的で情報通信網を利用して公衆に事実を明かし、他人の名誉を毀損した者は、3年以下の懲役、3000万ウォン(約290万円)以下の罰金に処される。また、虚偽の事実を流布(るふ)して他人の名誉を毀損した者は、7年以下の懲役または10年以下の資格停止、5000万ウォン(約480万円)以下の罰金に処される。名誉毀損は、事実と異なる事柄を掲示した場合はすべてこれに該当する。特定の人に対する攻撃や誹謗(ひぼう)をした文章は、いずれも侮辱罪で処罰される。しかし、悪質なインターネット上の書き込みを告訴するためには、本人自らが証拠を収集し、被害事実などを整理して立証しなければならない難しさがある。また、情報通信網法の名誉毀損は被害者が処罰を望まない場合、処罰を下すことができない。実際、芸能人が悪質な書き込みを告訴した後に取り下げるのもこのようなケースだ。2021年4月には「インターネット準実名制」を導入する内容の情報通信網法改正案が国会を通過した。同法によると、大統領令で定める基準に該当する情報通信サービス提供者に掲示物や書き込みを掲載する利用者のIDを公開させるようにし、これに違反すると3000万ウォン(約290万円)以下の過料が課される。しかし、IDを公開しても、悪質な書き込みを防ぐことはできないため、より積極的な法案を作らなければならないとの指摘もある。■自殺を防止するために厚生労働省のホームページで紹介している主な悩み相談窓口●こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556●よりそいホットライン:0120-279-338、岩手県・宮城県・福島県から:0120-279-226●いのちの電話:0570-783-556
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