「巣ごもり消費」「おうち時間」などの言葉に代表されるように、新型コロナウイルス問題が長期化する中、人々の消費スタイルは変わってきている。筆者個人の話をすると、もともと買う方ではなかった衣類関連の消費がさらに減り、スマホの通信契約も小容量のものに見直した。旅行は2021年後半になってから少し増やしたが、新幹線や飛行機を伴ったものは極力避け、車で行ける範囲で……といった具合だ。
一方で、自宅で映像を楽しむ時間はグッと増えた。それを下支えするのが動画サブスク(SVOD)であり、そしてもう1つ、本稿のメインテーマでもある「全録」だ。複数のテレビ放送を24時間体制で録画し続け、数日~数週間分の番組をいつでも観ることができるシステム・概念のことである。
この領域の先駆者はTVS REGZAだ。同社から全録対応のハードウェアがリリースされ始めたのは2000年代後半だが、個人的にそのターニングポイントと考える名機「DBR-M190」の発売は'11年の年の瀬。つまり、ちょうど10周年を迎えた。
筆者はDBR-M190を発売直後に購入し、以来、とにかく全録が大好きになった。ただ10年経って、ハードウェア的に古くなってきたのも事実。そこで'21年8月、シリーズの最新モデルにあたる「DBR-M4010」に買い直したのだが、その進化っぷりと、10年を経ても変わらぬ本質部分に、思わず感じ入ってしまった。
そこで今回は、DBR-M190発売10周年を勝手に祝しつつ、全録の魅力について改めて語りたい。