Photoshop(フォトショップ)という言葉が動詞としても使われるほど広まって久しいですが、利用するには少なくとも毎月10ドル(税別980円)払う必要があります。そこで、米GizmodoのDavid Nieldが数多くある無料のPhotoshop代替アプリの中から、特に使えるものを厳選。
Photoshop分の料金をNetflixやSpotifyのサブスク代(あるいは食費とか)に回したいと思っているなら、代わりになりそうなフリーソフトやアプリを検討してみるのも手です。一銭も払わずとも使えるベストなアプリのまとめをどうぞ。
Adobe Photoshop Express
Photoshopのベーシックな機能を無料で使えます。ブラウザ版、Android版とiOS版アプリで利用可能。画像のクロップ、回転、リサイズに明るさやコントラストの調整などを数クリックで操作できます。画像内の小さなシミを修正できる使い勝手のいいスポット修復ツールもありますよ。
Creative Cloud製品のようにピクセル単位での操作はできませんが、それと比べたらとっても安上がり。なんてたってコチラはタダですからね。サブスクを始める前に、自分の画像編集のニーズを満たせるかどうか試す価値はあります。
Android版及びiOS版のアプリでは、利用できるオプションがブラウザ版と異なっています。しかもPhotoshopの簡易版アプリは他にもあって、例えばAdobe Photoshop Mix (iOS、 Android) とAdobe Photoshop Fix (iOS、Android)も無料です。
GIMP
Photoshopレベルの機能を備えたデスクトップで使えるフリーソフトを求める人が、まず頼りにするのがGIMP(Gnu Image Manipulation Program)です。Adobe製品ほど多機能ではありませんが、ツールの多さには目を見張るものがあります。初心者は戸惑ってしまうかもしれませんが、すぐにコツを覚えられるはず。
高機能な画像フィルタ、複数画像の結合などPhotoshopに求める高度なタスクの多くは、GIMPでもこなせます。Windows版、macOS版とLinux版があり、ネットで探せば使い込む際に役立つチュートリアルやリソースがたくさんあります。
GIMPが開発されたのは20年以上前と歴史は古く、それは使い込むほどに感じられます。多岐にわたるブラシのセレクションや調整の利くフィルタなど、どんな画像編集にもほぼ対応できるほどの機能性を備えています。つい最近GIMPから派生したGlimpseもチェックしてみては?
Pixlr
デスクトップアプリがちょっと2010年代くさいと思うなら、ブラウザベースのPixlrはどうでしょう? 見た目も操作感もPhotoshopによく似ていますが、タダですしオンラインで動作します。
画像はパソコンから読み込むか、画像URLを指定。無料でも利用できますが、月額の使用料を払えばさらに多くの機能やフィルタ、エフェクトなどのリソースにアクセスできるようになります。
Pixlrには2つのバージョンがあります。シンプルで直感的なPixlr Xと、目をうんと細めればPhotoshopがブラウザ内で動いているように見える高機能で複雑なPixlr Eです。覆い焼き、焼き込み、ぼかし、クローンスタンプのような豊富な選択ツールもあって、ツールボックスは本家Adobeのものにかなり似ています。テキストオーバーレイとレイヤーもサポートされていて、フィルタのメニューを開けばヘンテコなものからすばらしいものまであらゆるエフェクトがありますよ。
アドバンスカラーピッカーから有り余るほどの画像調整のオプションにいたるまでPixlr E(Pixlr X)を気に入るポイントは多々あります。ツールのオプションを細かく設定できる点も、上級ユーザーにとっても魅力的かと。オンライン画像エディタとして抜きんでているだけでなく、最高のウェブアプリの1つでもあります。
Paint.NET
Paint.NETは元々、Windows OSの標準ペイントツールの多機能版として考え出されましたが、時とともに進化して、この数年はWindowsユーザーのお気に入りとなったのです。GIMPほどパワフルでないものの使いやすく、なじみあるインターフェースをしています。
半透明のインターフェースは自由に動かせるので、ウィンドウとダイアログボックスをドラッグして自分好みに配置することも可能。機能面でいえば、Paint.NETは基本を押さえたうえで、レイヤー機能と、少ないけど便利なエフェクトもサポート。一方、コミュニティが開発したプラグインが機能(例えばサポートするファイル形式の追加など)をさらに拡大しています。
これは間違いなく最も使いやすいPhotoshop代替ソフトの1つで、ハイエンドな機能こそ多くはないものの、あまりゴチャゴチャしていないツールボックスとメニューオプションに喜ぶユーザーは多いでしょう。テキスト、シェイプ、ブラシツールもあって、画像の制作にもまあまあ良さそう。Paint.NET はMicrosoft ストアでは7ドル(820円税込)で購入できますが、公式サイトからであれば無料でダウンロードできますよ。
Polarr
このアプリはPixlrのように無料というよりはフリーミアムですが、無料版でも画像加工ツールとエフェクトは存分に用意されています。月ごとのサブスクリプションを払えば、画像のマスク、さらに多くのフィルタやエクスポートのオプションといった高度な機能にアクセスできるようになります。
上のリンクはブラウザ版になりますが、PolarrはmacOS版にWindows版、iOS版とAndroid版でも展開しています。一般的な加工や明るさ、コントラスト、色合いなどの修正が得意なアプリではありますが、必要であればもっと細かな編集もできます。
画像をクロップしたり、シャープにしたり、ゆがめたり、曲線を調整して枠線を加えたり、シミを除去したり、自動補正を適用したりも可能。Photoshopの全機能をマネようとしているわけではありませんが、写真加工のニーズに適う、すっきりとして洗練された製品かもしれません。
Source: Adobe, Photoshop, GIMP, Glimpse, Pixlr, Paint.NET, Polarr,