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2021年の5G動向を振り返る エリアと端末は急拡大するも、恩恵は少なかった?

沿って mobilephones 08/12/2022 545 ビュー

KDDIのサービスエリアマップより(2021年12月26日時点)。ピンクが5G用周波数帯、オレンジが4G転用帯域での5Gエリアだが、4G帯域の転用で東京では都心部を主体に面でのカバーが進んでいることが分かる

 2021年の5G動向を振り返る エリアと端末は急拡大するも、恩恵は少なかった?

コロナ禍で散々なスタートを切った日本の5G。2021年はエリア整備が急速に進み、対応スマートフォンも増えたことで5Gが利用しやすい環境は急速に整いつつある。一方で過渡期ならではの課題や問題も発生しており、個人・企業ともに利活用についてはまだ模索が続いている段階、というのが正直なところだ。2021年の5Gを振り返ってみたい。【画像】2万円を切る5G端末

エリア、端末ともに5G対応が急拡大

2020年に商用サービスが始まったものの肝心の基地局整備がほとんど進まず、新型コロナウイルスの感染拡大でアピールの場となるはずだった東京五輪が延期されるなど、最悪のスタートを切ってしまった日本の5G。ではそれから1年が経過した2021年、5Gを取り巻く環境はどう変化したのだろうか。 まずエリアについてだが、2021年はようやく5Gのエリアカバーが本格的に進んだといえる。2020年時点の5Gエリアは正直なところ、Wi-Fiスポット並みの“点”にすぎず、特定の場所に行かなければ5Gに接続できない状況だったが、2021年、特に後半頃からは大手3社が5Gのエリアを急拡大させ、ようやく“面”で5Gが使えるようになってきた印象だ。 そこには3社が5Gのネットワーク整備にようやく本腰を入れ始めたことが大きいが、もう1つ影響しているのが4G周波数帯の転用である。KDDIとソフトバンクは700MHz帯や3.5GHz帯といった4G向けの周波数帯を5G向けに転用、5G向けの周波数帯より低い帯域の電波を活用することで、短期間のうちに広範囲のエリア整備を進めるに至ったわけだ。 一方で5Gを利用する端末に関しても、2021年は対応が急速に進んだ年となった。2020年時点で5G対応スマートフォンは高額なハイエンドモデルが大半を占めていたが、2021年は前半からミドルクラスのスマートフォンも5G対応が急速に進み、5Gが利用できるユーザーの拡大に大きく貢献することとなった。 さらに2021年2月には、ソフトバンクが販売したXiaomi製の「Redmi Note 9T」が、5G対応ながら2万円台という安さで大きな話題を呼んだ。それ以降、特に2021年後半からは国内外のメーカーが相次いでローエンドの5Gスマートフォンを投入するようになっており、現在では新しいスマートフォンに買い替えればほぼ5Gに対応できる環境が整ったといえる。

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