今度のiOS、「iOS 14」はいろいろ変わりました。一見すると大きな違いはありませんが、これまであまり変わることがなかったアプリの管理スタイルに大きな変更がくわわり、あらゆるアプリの"削除"が可能になっています。
これまでのiOSでは、iPhoneに必要不可欠な(とAppleが考える)アプリについては、削除する手段が用意されていませんでした。アプリアイコンを長押しして振動状態にさせても、「電話」や「メッセージ」などのアプリはアイコンの左上に「×」ボタンが現れず、移動はできても削除はできない、という例外扱いにされていました。
一方、iOS 14には例外がありません。アイコンを振動状態にすれば、「電話」や「メッセージ」を含むあらゆるアプリ/ブックマークに"削除"を意味する「ー」ボタンが表示されます。実際、それをタップして「ホーム画面から取り除く」を実行すればアイコンはホーム画面から姿を消すため、削除と同様の効果があります。
しかし、その操作で"削除"するアプリは、ホーム画面から姿を消すに過ぎません。アプリは「Appライブラリ」と呼ばれるアプリの管理スペース(ホーム画面の最終ページで左フリックすると現れる)に移動するだけで、実際には削除されていません。アプリによっては、機能し続けています。
「ー」ボタンで削除した電話アプリも、実際にはAppライブラリへ移動するだけで機能し続けています。だから、電話がかかってくれば着信画面が表示されますし、連絡先アプリに登録した電話番号をタップして発信することもできます。いきなり削除されずAppライブラリに留まることが、iOS 14のアプリ管理スタイルなのです。